― 叱り方・伝え方を見つめ直す時間 ―
2025年1月8日、横手市にて小中学校の先生方を対象としたアンガーマネジメント研修を行いました。日々子どもたちと向き合う中で、「叱る」「注意する」という場面は避けて通れません。その一方で、伝えたあとに「これでよかったのだろうか」と振り返ったり、後悔の気持ちが残ったりすることもあるのではないでしょうか。今回の研修は、そうした日常の悩みを出発点に、怒りの感情とどう向き合い、どのように伝えることが子どもたちの成長につながるのかを、じっくり考える時間として実施しました。
怒りは、なくすものではなく「扱い方」を知るもの。
第1部では、アンガーマネジメントの基本について共有しました。怒りは決して特別な感情ではなく、誰にでも自然に湧いてくるものです。ただ、その扱い方を知らないままでいると、思わず強い言葉が出てしまったり、あとになって自分自身が苦しくなってしまったりすることがあります。研修では、怒りを我慢するもの、抑え込むものとして捉えるのではなく、上手にコントロールしていくという視点を大切にしました。
衝動・思考・行動という三つの側面から怒りを整理していく中で、「怒りを感じてはいけないと思い込んでいたが、そうではないと分かって気持ちが楽になった」「自分の反応を一度立ち止まって見直すヒントをもらえた」といった声も聞かれ、怒りに対する捉え方が少しずつ変わっていく様子が印象に残りました。
叱ることは、感情をぶつけることではなく、思いを伝えること。
第2部では、叱り方や伝え方に焦点を当て、より実践的な内容に取り組みました。戸田久実さん著『小学校教師のための言いかえ図鑑』を参考にしながら、学校現場でよくある場面を想定し、「どのような言葉を選ぶと、子どもに思いが伝わりやすくなるのか」をグループで話し合いました。

感情をそのままぶつけるのではなく、「自分はどう感じているのか」「相手にどうしてほしいのか」をリクエストの形で伝えることを意識し、具体的な言い換えを考え、声に出して練習する時間も設けました。やり取りを重ねる中で、「この言い方なら使えそう」「明日から試してみたい」といった前向きな反応が多く、会場には終始、和やかな雰囲気が広がっていました。
参加された先生方の感想より(一部抜粋)
研修後に寄せられた感想からは、「叱ること」について改めて考えるきっかけになった様子がうかがえました。
- 怒りを我慢するのではなく、整理して伝えることの大切さに気づいた
- 自分の言動が子どもに与える影響を、改めて考える機会になった
- 具体的な言い換えを知ることで、すぐに実践できそうだと感じた
- 他の先生の考えや言葉を聞き、「悩んでいるのは自分だけではない」と安心できた
「怒らない」を目指すのではなく、「怒りと上手に付き合う」。
教育現場では、正解のない判断を迫られる場面が日々続きます。だからこそ、怒らないようにすることを目標にするのではなく、怒りとどう付き合い、どう伝えるかを考え続けることが大切なのだと思います。今回の研修が、先生方ご自身の気持ちを少し楽にしながら、子どもたちの安心や成長につながる関わり方を見つめ直すきっかけになっていれば幸いです。
今後も現場の声に耳を傾けながら、実践につながるアンガーマネジメント研修を続けていきたいと考えています。




