社内研修のスライド作りに丸一日かけていませんか?
「社内でアンガーマネジメント研修をやりたいけど、スライドを作る時間がない」「研修担当になったけど、どこから手をつければいいかわからない」——そんな悩みを持つ管理職の方は多いと思います。
AIを活用すれば、この作業を大幅に短縮できます。今回は、実際の社内研修を想定した講座設計書を元に、AIで研修スライドを作るワークフローを具体的にご紹介します。
ステップ① まず講座設計書を作る
スライド作りの出発点は、講座設計書です。
講座設計書とは、研修の目的・対象者・時間配分・内容・ねらいをまとめた設計図です。これがあることで、AIへの指示が具体的になり、出来上がるスライドの品質が上がります。
以下は、社内でアンガーマネジメント研修を実施する際の講座設計書の例です。
研修名:職場のコミュニケーション改善研修〜アンガーマネジメントで職場を変える〜
- 対象者:入社1〜3年目のスタッフ(15〜20名程度)
- 時間:2時間(社内集合型研修)
- 課題:上司・先輩との価値観の違いによる不満やコミュニケーションの悩みを解消する
- ねらい:価値観の違いを受け入れ、職場での行動を自分で選択できるようになる
タイムスケジュール
| 時間 | 内容 | ねらい |
|---|---|---|
| 0:00〜0:05 | 挨拶・オリエンテーション | 場の雰囲気を温める |
| 0:05〜0:25 | 怒ったことを思い出すワーク | 自身の怒りについて理解する |
| 0:25〜0:40 | アンガーマネジメントとは・6秒ルール | 定義と基本を理解する |
| 0:40〜1:10 | 怒る必要のあること・ないことの線引き | 三重丸でべきの扱い方を理解 |
| 〜 | ワーク①:自身のべきを洗い出す | グループワーク(3〜4人) |
| 1:10〜1:20 | 休憩 | |
| 1:20〜1:50 | ワーク②:3コラムテクニックで再構築 | 個人ワーク20分+シェア |
| 1:50〜2:00 | 振り返り・感想シェア | 今日からの取り組みを促す |
この設計書をAIに渡すことで、スライドの骨格が一気に作れます。
ステップ② ChatGPT・Gemini・Claudeでシナリオを検討する
講座設計書ができたら、3つのAIにそれぞれシナリオを作成してもらいます。
ChatGPT:参加者の心理に寄り添った流れを提案してくれます。「入社1〜3年目の若手が共感しやすいシナリオ」という観点での提案が得意です。
Gemini:最新の研修トレンドや関連情報を踏まえた提案をしてくれます。アンガーマネジメントの最新の知見なども含めて提案してくれます。
Claude:論理的な構成と精度の高い文章生成が得意です。スライドの各ページの文章をそのまま使えるレベルで生成してくれます。
3つのAIから出てきたシナリオを比較し、それぞれの良い部分を組み合わせて最終的なシナリオを決定します。
ステップ③ NotebookLMでスライドを3パターン生成する
シナリオが決まったら、NotebookLMに渡してスライドを生成します。
講座設計書とシナリオを両方アップロードし、「この内容を元に社内研修用スライドを作成してください」と指示します。
ポイントは3パターン作ることです。
- パターンA:シンプルで見やすいレイアウト重視
- パターンB:ワークの手順が詳しく書かれた参加者寄り
- パターンC:講師(担当者)が話しやすいキーワード中心
3パターンを見比べることで、「このスライドはAのここが良い」「Bのこの流れを使おう」という判断ができます。その後、追記・修正を重ねて理想に近づけていきます。
ステップ④ Claudeでパワーポイントデータに再構築する
NotebookLMで作ったスライド構成を元に、ClaudeでPowerPointファイルとして再構築します。
「このスライド構成をパワーポイントデータにしてください。フォントはメイリオ、色は青系で統一」といった指示を出すと、実際に使えるPowerPointファイルが出力されます。
ステップ⑤ 自分で最終微調整する
最後は自分の目で確認し、自社らしさを加えます。
- 自社の事例やエピソードを追加する
- 参加者への問いかけを職場の状況に合わせる
- 話しやすい言葉に整える
AIが作った骨格に、自社の状況と自分の言葉を加えることで、「自社の研修」として完成します。
アンガーマネジメントを社内に広めるために
近年、アンガーマネジメントの資格を取得して社内研修を担当したいという管理職が増えています。資格取得後に「いざ研修を作ろう」となったとき、AIを活用することでスライド作りの負担が大幅に減ります。
日本アンガーマネジメント協会では、ファシリテーター資格の取得プログラムも提供しています。資格取得後の社内研修実施にも、このワークフローは役立ちます。
このワークフローで変わること
| 項目 | 以前 | AIリレー後 |
|---|---|---|
| 構成を考える時間 | 数時間 | 30分〜1時間 |
| スライド作成時間 | 丸一日 | 数時間 |
| アイデアの幅 | 自分一人の発想 | 複数AIの提案を参考 |
| 最終クオリティ | 経験に依存 | 回数を重ねるほど向上 |
まとめ:AIは社内研修担当者の強力なパートナー
AIで社内研修スライドを作る5つのステップをまとめます。
- 講座設計書を作る(目的・対象・時間配分を明確にする)
- 3つのAIでシナリオを検討する(ChatGPT・Gemini・Claude)
- NotebookLMで3パターン生成・修正する
- ClaudeでPowerPointデータに再構築する
- 自分で最終微調整する
「AIに任せきり」ではなく「AIと協力して作る」という感覚で取り組むことが、高品質な社内研修への近道です。
よくある質問
Q. 研修の専門知識がなくてもAIでスライドは作れますか?
作れますが、講座設計書の作成には「何を・誰に・どのくらいの時間で伝えるか」という基本的な整理が必要です。まずはシンプルな目的・対象・時間だけでも決めてからAIに相談してみましょう。
Q. 社内の情報をAIに入力しても大丈夫ですか?
社内の機密情報や個人情報はAIに入力しないことが原則です。研修の構成や一般的な内容の相談であれば問題ありません。具体的な社内事例は、AI生成後に自分で追加する形が安全です。
Q. AI活用について相談できますか?
あきたこまちネットのWeb・IT・AI活用サポートでご相談に応じています。社内研修へのAI活用についても、具体的にサポートします。
管理職向けの研修・AI活用サポートのご案内はこちらからご確認いただけます。













