あなたの1on1、部下のためになっていますか?
1on1ミーティングを取り入れる職場が増えています。しかし「形だけの1on1」になっていないでしょうか。
上司が話し続ける、部下の意見が流される——そんな1on1は、部下の信頼を失うだけでなく、報告・相談が減るという逆効果を生むこともあります。
今回は、僕自身が面談される側で経験した「嫌だったこと」と、面談する側として心がけていることをお伝えします。
【やってはいけない①】上司の話が9割を占める
面談される側として、最も辛かったのが上司の話が9割を占める面談です。
「1on1」という名前がついていても、実態は上司の話を聞く場になっている。部下が話そうとしても、上司の話が続く。気づけば時間が来て「また話しましょう」で終わる。
これは1on1ではなく、ただの「上司の話を聞く時間」です。
1on1の主役は部下です。上司は話す場ではなく、聞く場として設計する必要があります。
【やってはいけない②】部下の意見を有耶無耶にする
もう一つ、面談される側として強く感じたのが、こちらの意見や話を有耶無耶にされる、別の話題に変えられるという経験です。
勇気を出して「実はこういうことが気になっていて」と伝えても、「そうだね、ところで〇〇は?」と話題を変えられる。自分の話がなかったことのように扱われる感覚は、深く傷つきます。
一度こういった経験をすると、「どうせ言っても意味がない」と感じ、次回から本音を話さなくなります。1on1は積み重ねが信頼を作りますが、一度の失望で信頼が崩れることもあります。
【心がけていること①】普段からたくさん話す
僕が1on1で最も意識していることは、面談の場を特別なものにしすぎないことです。
面談の場を設けなくても、普段からスタッフとたくさん会話をする。日常的に話を聞く、プライベートのことも聞き出す。この積み重ねがあれば、面談の場でスタッフは構えずに話せます。
逆に普段全く話さないのに、月に一度の1on1だけで「何でも話して」と言っても、スタッフは話しにくいのです。1on1は日常のコミュニケーションの延長線上にあるものです。
【心がけていること②】とにかく聞く、解決は別の機会でもいい
面談の場ではとにかく聞くことに徹します。
スタッフの意見、やりたいこと、改善してほしいこと——これらをひたすら引き出す場として設計します。上司としての意見や解決策は、別の機会に改めて伝えても構いません。
「今日は聞く日」と決めることで、スタッフは安心して話せます。そして話した内容に対して上司がしっかり向き合ってくれると感じることが、次回も話してくれる信頼につながります。
アンガーマネジメントの観点からも、聞く姿勢は重要です。自分の意見や判断を先に出してしまうと、感情的な対立が生まれやすくなります。まず聞くことで、冷静で建設的な対話ができます。
【心がけていること③】聞いた内容を必ず行動に移す
1on1で最も大切なのが、聞いた内容をないがしろにしないことです。
スタッフが話してくれた内容は、必ずメモします。そして必ず何らかの行動に移します。すぐに解決できなくても「聞いた内容を検討している」ということを伝えるだけでも違います。
「話したけど何も変わらなかった」という経験が積み重なると、スタッフは話すことをやめます。逆に「話したら何かが動いた」という経験が積み重なると、スタッフはどんどん話してくれるようになります。
聞くだけで終わりにしない。これが信頼関係を作る1on1の核心です。
まとめ:1on1は「聞く場」として設計する
1on1でやってはいけないことと、心がけることをまとめます。
| やってはいけないこと | 心がけること |
|---|---|
| 上司の話が9割を占める | 普段からたくさん話し、聞く |
| 部下の意見を有耶無耶にする | 面談ではとにかく聞くことに徹する |
| — | 聞いた内容を必ず行動に移す |
1on1は上司が話す場ではなく、部下が話す場です。普段からのコミュニケーションを大切にしながら、面談では聞くことに徹し、聞いた内容を必ず行動に移す。この積み重ねが、スタッフとの信頼関係を育てます。
よくある質問
Q. 1on1で何を聞けばいいかわかりません。どんな質問をすればいいですか?
「最近どう?」というシンプルな問いかけから始めるのが一番です。その後は「仕事で困っていることはある?」「やってみたいことはある?」「改善してほしいことはある?」と続けるだけで十分です。質問リストを用意するより、相手の答えに興味を持って深掘りすることの方が大切です。
Q. 部下がなかなか話してくれません。どうすればいいですか?
まず普段のコミュニケーションを見直しましょう。面談の場だけで話してもらおうとしても、日常的な関係性がなければ難しいです。まずは雑談から始め、プライベートの話も少しずつ聞くことで、スタッフは「この人には話せる」と感じるようになります。
Q. 忙しくて1on1の時間が取れません。どうすればいいですか?
まず「質問自由時間」を設けることから始めましょう。スケジュールの中で15〜30分、スタッフが自由に話しかけられる時間を作り共有するだけでも、1on1に近い効果が生まれます。
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