IT活用に明るい?地方にいるのは正直不利

この記事の目次

1.あなたはIT活用に明るいですか?

2.Web事業者(ネット通販)が地方で生きるのは難しい

3.Webの中心はやっぱり東京。距離があればあるほど不利


あなたはIT活用に明るい?

ITといっても主にはWeb、インターネット活用の話です。

今やお年寄りから高校生、中学生までスマホを持ち、ネットゲームやLINEなどのSNSにはまり、しまいにはもっと小さな子どもたちも親のデバイスを借りてYouTubeで動画を見て楽しんでいますよね。

うちの子どもたちも1歳このころからiPadを触り、YouTube動画を見て、ひらがなを覚えたころからは自分で検索し、好きな動画を見ています。

これは利用者側の話。

では情報を提供する側はどうでしょうか?スマホが広まる前、ほんの5~6年前まではまだ企業側による情報発信が多く、個人ではブログとMixi(ミクシィ)くらいでしたでしょうか。

それが今では個人でもSNS、YouTube、ブログで情報を発信し、まさに情報化社会になっています。

起業をする人にとって情報発信は命。

Webやインターネットを使っての情報発信は必須です。未だにWebサイトすらない起業家を見ますが(特に地方で)、その起業家の将来に不安を覚えます。

使う側としても、情報を出す側としてもWeb、インターネット活用には明るくなければ起業して成功するのは無理じゃないでしょうか。

Web事業者(ネット通販を含む)が地方で生きるのは難しい

以前地方と都市部でのWebサイト制作費用の違いをまとめました。

もう何倍もの価格差があります。確かに品質の差もありますが・・・。

地方は都市部に比べるとまだまだWeb活用は遅れています。この2015年を過ぎてホームページのない企業もあれば、ようやく重い腰を上げて作り始めたところもたくさん。

しかもスマホ対応はしていない、更新はしないからいわゆる静的ページ数枚程度のもの。

これでは「ホームページがあるだけ」で「Web活用」には至りません。

仕方ないのです、経営者がこのような考えなので。

だから制作する側も単価も安いし、その割に手間はかかるということでWeb制作から手を引くところが増えてきました。逆に他業種からちょっとデザインできる人たちがWeb制作に入ってくるケースもまだまだたくさんあります。それはWebの本当の活用方法を知らないから。

知識、技術レベル、ノウハウ事例、人脈、あらゆる面で地方と都市部の差は広がりつつあります。

常に東京を向いて仕事をしているWeb会社以外はこれからは取り残されているでしょう。

一方のネット通販。ECが広がりを見せ始めた2000年代当初は、地方の産直品などを「お取り寄せ」するブームがありました。でも2015年の今、地方の産直品をネットで購入するのはもはや当たり前。

全国どこでも情報を発信し、産直品など地方にしかなかった商品を販売しているから競合相手も全国規模になりました。

o0500045013205815358

私が13年前から運営しているネットショップ「あきたこまちネット」。

開設当初は秋田のお米を通販してるショップが少なかったこともあり、全国にお客様がつき、しばらくの間定期的に購入をいただいておりました。今でも長いお付き合いのお客様はおります。

が、ここ2~3年で売上は激減。

考えられる理由としては、

  1. あきたこまちのブランド力が落ちてきた(ライバルのブランド米がたくさん増えた)
  2. あきたこまちのネット上での商品アイテム数が増えた(ライバル企業が増えた)
  3. お米をネットショップでは買わなくなってきた(ふるさと納税の特典として購入する人も増えた)
  4. 震災後の放射線セシウムに対する不安が増えた(実際に「あきたこまち+放射能」で検索する人が多い)

などです。産直品をただネット通販するだけの地方の会社はもはやネット販売だけでは事業が成り立たない時代になりました。一部の例外はあるかもしれませんが。

Webの中心はやはり東京。距離が離れるほど不利になる

どういう意味かというと、

  • Webに関する情報
  • Webに関する知識と新しい技術
  • Webに関する人脈・ネットワーク

これらは全て東京に集まっています。

僕もこの10年ほど定期的に東京の勉強会に参加していました。そのおかげで人脈も広まり、また知識レベルは常に新しいもので、秋田に戻ってから還元してきたつもりです。

でも秋田からわざわざ東京まで出て勉強会に参加していたのは僕くらいでした。

つまり秋田ではそれほどの知識や技術を必要とされないんですね。

せっかく東京でいろいろな物事を身につけてもいかす場所がない。だから地方でやる気のある人はみな東京へ集まる。そして地方はますます衰退してゆきます。

恐らくこれからもこの流れは繰り返しでしょう。

Webで仕事をして生きてゆきたいなら東京へ出ることをおススメします。もちろんレベルが高い分、ハードルも高いし、ライバルも多い。それは競争だから当たり前。

僕は家族もいるし、家業もあったので東京へ出ることはできませんでしたが、またチャンスがあればいつでもと考えています。

いくら政府が地方創生と言ってもメリットがなければ地方へ人は流れません。