家業は継ぐべき?継がないべき?

この記事の目次

1.長男は家業を継がなければならない?

2.その家業は残す必要がある事業?

3.もし継がなくてもよいなら?

4.家業を継ぐことに関するおススメの本



 

長男は家業を継がなければならないの?

僕の実家は三代にわたり米屋を営んでいます。曽祖父が戦後に立ち上げ一気に事業を拡げ、祖父は会社ではなく業界団体に尽力、結果赤字が膨らみ、父が事業をリストラし不動産賃貸を中心に小規模事業者に形を変え、そこに僕が戻ってきました。

僕は父から特に言われなくてもやはり継がなければいけないと小さなころから思っていました。

大学は経済学部に入り、一応それらしく勉強をし、就職先は当初銀行を目指したものの方向転換、流行り始めたインターネットに関する業務に就くことができ、それを元に一度転職、さらにノウハウを深めてから継ぐために戻ってきました。

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↑昭和40年代の実家の写真。

でも戻ってきた段階でやることは0。つまり企業内ベンチャーのようにまったく0ベースから自分の事業を広げることになりました。

ネットショップも0から立ち上げ、地元に人脈があるわけでもなく、もちろん営業力があるわけでもない。

当然初年度は年商300万ほど、3年目でもようやく800万くらい、4年目でようやく1200万を超えたところでした。

転機を迎えたのは3番目が生まれた時に友人に返した出産内祝いの体重米。これが当たりました。

なので5年目は一気に売上2500万、でもそれをピークにあとは右肩下がりが続きました。

これ以降、お米をベースにいろいろと商品サービスを考えましたが、ヒットには繋がりませんでした。


 

その家業は残す必要がある事業?

こんな本があります。
「家業」を継いでも「事業」は継ぐな。

後継者。後継ぎ。

二代目、三代目、はたまた四代目、五代目として活躍してる経営者はたくさんいると思います。
恐らく生まれた時から家業を継がなければいけないということで、進学も就職も将来経営者になるためにということで自分の進路を考えてこられてることでしょう。

僕もそうでした。

いろいろな意見はあると思いますが「家業」と「事業」は違うと僕も思います。

もちろん業種業態によって全く考えは異なると思いますが、一つ言えることはレッドオーシャンに差し掛かっている事業は、深入りしない方がよい。
ということ。

アイディア次第で一打逆転することも可能です。
が、インターネットがこれだけ広まっている中では真似されることも多いし、そもそも流行り廃りが激しい(アイディア商品・アイディアサービスのライフサイクルが短い)ため、よほどの参入障壁とブランディングができなければ長くは続きません。

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↑商品やサービスのライフスタイル

また起業家(小規模事業者)が増えていることで、流行のスピードも物凄く速まったと感じます。

いずれレッドオーシャンに突入するとわかっている事業については継ぐ必要はないと僕は考えます。


 

もし継がなくてよいのであれば

いやいやながらに事業を引き継ぐよりは、もっと自分が好きな、得意なことを磨いてスキルアップする方が誰かの役に立つのではないでしょうか。

継がなくてよいということであれば、そもそも大学を選ぶ、もしくは高校を選ぶところまでさかのぼることになります。その時点で本当に自分が好きな職業、好きな物事にフォーカスして進路を作れば、恐らく家業を継ぐという前提の人生とは全く違う結果になるでしょう。

つまり自営業の後継ぎではなく一般の人と全く同じ状況になるということです。

僕は小さい頃から鉄道が大好きでした。

それは母方の曽祖父の影響(元国鉄の機関士)でした。なので後継ぎということがなければ僕は鉄道会社か鉄道関係の仕事に就いたことと思います。好きなことだから多分それなりに充実した生き方をしていたことでしょう。

家業を継ぐか継がないか、もしくは家業の事業を継ぐか継がないかで人生は大きく変わりますよ。

継ぐことに不安を覚えている人は一度立ち止まって見つめなおしてください。

祖父や父の人生ではなく自分の人生、ひいては自分の子どもたち、孫たちの人生に関わってきますからね。


 

家業を継ぐことに関するおススメの本

家業を継いでも事業は継ぐな。法人として継ぐのはいいとしても事業自体はしっかり見つめましょうという内容。このとこと大塚家具のお家騒動も報道されていますが、これから事業を継ごうと考えている後継者がいれば、この本を読んでみてほしいなと思いますね。